厚生労働省は2022年1月24日、新型コロナウイルスの診療対応の新たな方針について各自治体に通達した。毎日新聞によると、新型コロナウイルスの感染が拡大して受診や検査に時間を要する地域では、同居している家族などの濃厚接触者で発熱などの症状が出た場合、医師の判断で検査をしなくても新型コロナの感染を診断できるというものだ。
報道を見たツイッターユーザーの間では、「コロナ保険」への加入を考える人が複数出ている。
「PayPay」のコロナ保険加入は1月で増加
オミクロン株の流行に伴い感染が急拡大し、今後検査や受診に多くの時間を要する可能性などを踏まえ、厚労省は冒頭の方針を示した。
複数の生命保険会社では通称「コロナ保険」と呼ばれる保険商品を用意している。新型コロナウイルスやその他感染症に感染したと診断された場合に保険金が支払われる。
例えば第一生命の子会社「第一スマート少額短期保険」が提供する「コロナminiサポほけん」。保険料は3か月あたり890円で、新型コロナウイルス感染症や、エボラ出血熱など一類~三類の感染症にかかったと医師に診断された場合、「特定感染症一時金」として10万円が支払われる。
決済アプリ「PayPay」から申し込める「PayPayほけん」の「コロナお見舞い金」という保険。こちらは3か月500円からで加入可能で、医師に新型コロナと診断されたら保険金5万円を受け取れる。PayPayの発表によると、「コロナお見舞い金」は21年12月16日にサービスを開始し、加入件数は22年1月13日時点で1万件、20日時点で5万件を突破した。
同居人家族の濃厚接触者が検査なしで診断可能になるとの報道に反応したユーザーからは、「コロナ保険に加入しようかな」「すぐにコロナ保険に入った」と、加入を検討したり他人に薦めるツイートが10件以上存在する。動機は明記されてないことが多いが、今後簡単に新型コロナの診断を受けられると捉え、加入を検討する人が複数みられる。
そのほか、感染拡大などにより備えとしてコロナ保険に加入したという投稿も24日から25日にかけて数十件ある。
一方で、検査なしでも診断を受けられるようになった場合の保険商品の採算を案じる声や、そもそも検査なしで診断を受けても保険金は支払われるのか心配するユーザーも複数存在する。
申込時の保険料が変わる可能性も
なお「コロナminiサポほけん」の場合、「新型コロナウイルス感染症の感染者数の増大など社会情勢によっては、申込時・更新時の保険料が変動することがあります」と説明している。
第一スマート少額短期保険公式サイトの「よくあるご質問」によると、毎月1日にその月の申込時と、翌月1日に更新を迎える契約の保険料を確定させているという。21年11月から1月までは890円で推移してきたが、最大「890円~8090円」で変動するため、申込時の保険料は今後変動する可能性がある。
また申込日を含めて加入から14日を経過した日が「責任開始期」となり、一時金の支払いはこの日以降に発病したケースが対象になるので注意が必要だ。「PayPayほけん」の「コロナお見舞い金」も、保険開始15日目から補償を開始するとしている。