トンガ大噴火、豪州とNZが素早い対応 数千キロ離れても深いつながり

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「英連邦」の一員

   両国がいち早く情報収集や支援に動いたのは、単に隣国というだけではなさそうだ。実際のところ、NZからトンガまでは2300キロほど離れている。シドニーとトンガは約3500キロ。ふだんから相応の準備をしていないと、対応が難しい距離だ。

   実はこの3国は、同じ「同盟」に属している。「英連邦」だ。通称「コモンウェルス」。おおむね大英帝国の時代に、英国と関係が深かった国々で構成されている。50あまりの国が加盟している。

   トンガは1900年に英国の保護国になり、1970年に英連邦の一因になった。公用語は英語とトンガ語。主たる宗教はキリスト教。豪州とNZは、さらに英連邦の中の15か国で構成される「英連邦王国」に属している。トンガ、豪州、NZは、距離は離れているものの、オセアニアの隣国同士ということに加えて、英国と強いつながりを持つ同じ同盟の一員という強い絆がある。

   トンガはラグビーの強豪と知られ、日本で活躍する選手も多い。毎日新聞によると、トンガのラグビーは、英国の保護領になってから、キリスト教を伝える宣教師によって持ち込まれたものだという。

   太平洋戦争では、トンガは連合国(英国)軍の一員として参戦、ソロモン諸島を占領した日本軍と戦った。トンガの島々はNZ軍と米軍の拠点ともなっていたという。

   朝日新聞によると、20日、首都ヌクアロファ近郊の空港に豪州軍のC17輸送機とNZ軍のC130輸送機が到着。被災後初めて飲料水や食料などの支援物資が届けられた。両国を軸にした救援活動はこれからさらに加速しそうだ。

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