年末年始にかけて、処理しきれない生乳が5000トン発生する恐れがあると懸念されていた。幸いにも廃棄を免れたと、乳業関係者の業界団体「Jミルク」が2022年1月11日発表した。牛乳の原料となる生乳の余剰発生を回避できたという。
新型コロナウイルスの影響などで生乳の需要が落ちていた。政府はじめSNS上でも、牛乳の消費拡大が呼びかけられていた。
「応援したい」の声
Jミルクは、酪農乳業関係者自身の牛乳消費の拡大を求めつつ、酪農家には一時的な生乳の出荷抑制、消費者には牛乳を使った「ミルク鍋」というレシピを提案するなど、処理不可能乳の発生を防ぐため、各方面に呼びかけを行ってきた。
J-CASTトレンドは、Jミルクに取材した。広報は、どの取り組みが最も効果を挙げたかはまだ分析できていないと話す。
ただ、消費者からは「応援したい」「消費拡大に協力したい」といった電話が寄せられていたという。このような声は、他の酪農家や乳業メーカー、小売店にも届いていたのではないかと推測。消費拡大の背景として、こうした「応援の輪」が大きな要因になったとの考えを示した。