コロナ感染拡大で西安がディストピアのよう 外に出ただけで殴られる

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妊娠8か月も病院入れず死産

   そして年明け、ある市民が「元旦に妊娠8か月の家族が腹痛を訴え、110番に電話して病院に搬送されたが、陰性証明書を持っていないことから病院に入れず、2時間後に病院玄関で死産した」とSNSで訴えたことが、大きな波紋を呼んだ。

   西安市と陝西省の保健衛生当局は1月6日、病院側に女性への謝罪と賠償に加え、世間にも謝罪するよう要求した。病院の責任者は免職・停職などの処分を受け、西安市の救急センターの共産党幹部も救急対応が不十分だったとして警告処分を受けた。同日の会見では保健衛生当局のトップが頭を下げてお詫びするという中国では珍しい場面があり、SNSでトレンド入りした。

画像は中国青年報の動画アカウントから
画像は中国青年報の動画アカウントから

   この病院の親会社は上場しており、6日の株価は8%近く下がった。

   同じ日には別の市民が、「61歳の父が、病院で診療拒否され死亡した」とSNSで告発した。投稿によると父親は1月2日に心臓に痛みを感じ、病院に向かった。しかし本人が感染リスクのある地域に住んでいることからいくつもの病院に診療を拒否され、症状を訴えてから8時間後の22時に受け入れ先が見つかったが、既に手遅れで翌3日に死去したという。

   これらの投稿者によると、急病の際の緊急電話番号「120」(日本の119に相当)もつながらず、死産した女性もやむなく警察の110にかけている。

   西安市は相次ぐ訴えを受け透析患者や妊婦などを対象に専用ダイヤルを設置し、優先して対応する方針を発表した。

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