不正のチェックに新手法
21年9月16日の朝日新聞によると、2015~19年に全国の警察が摘発した交通事故関連の保険金詐欺事件は計868件で、被害額は約1億8000万~3億5000万円前後で推移している。書類の精査だけで不正を見抜くのは難しいこともあり、日本損害保険協会は昨年4月から、人工知能(AI)による不正検知システムを使い始めたという。
協会によると、保険会社や共済組合など26団体から「車両所有者」「受傷者」など過去の保険金の請求履歴や関係する人物のデータを集めて分析。過去の不正請求事例と照らし合わせて似た点などを抽出し、AIが不正の疑いを調べる。
不正疑いが検知された場合、自動で保険会社などに通知される。過去に不正請求に関与した疑いのある人物や法人を見つけやすくなったという。
朝日新聞によると、大手損保会社は、保険金の申請があった際、「レンタカー」「同乗者が多い」などいくつかのキーワードで不正請求か否かを注意深く確認しているそうだ。