病院火災「3割は放火」の怖さ 通院者が床に灯油、廊下に発煙筒・・・

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暴言など「精神的暴力」が多い

   2012年12月31日、ラジオNIKKEIの「病薬アワー」に登場した獨協医科大学名誉学長で弁護士の寺野彰さんは、「モンスターペイシェントとどう向き合うか」について語っている。

   それによると、2008年の全日本病院協会では、病院の52.1%が院内暴力事例を経験している。暴言など「精神的暴力」が「身体的暴力」より多い。警察への届け出は5.8%に留まり、弁護士への相談も2.1%と少ない。

   日本私立医科大学協会法務委員会も2009年にアンケート調査をまとめている。全国私立医科大学29病院で、悪質クレーマー発生の経験がある病院は93%にのぼっている。最近3年間の発生頻度も約半数が10件以上、13%は50件以上経験している。対策マニュアルやガイドラインを整備している病院は45%、対応する専門の担当者は67%の病院が「いる」と答えている。

   今回の事件の犯行動機は不明。容疑者が、クリニックに何かクレームをつけていたかどうかについても分かっていない。

   24日の産経新聞によると、容疑者は数年前からクリニックに患者として通院していたとみられるという。時事通信は、「防犯カメラ映像などからは周到な計画と大量殺人への強い執着がうかがえる」と指摘。日経新聞は、「クリニックとの間でのトラブルの有無についても府警は捜査を進めている」と書いている。

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