南アはピークを過ぎた?
一方で、海外からは、オミクロン株に関する明るさのある新情報も刻々と入ってきている。
ロイターによると、南アフリカの国立伝染病研究所(NICD)の科学者は、国内でオミクロン変異株が最初に検出されたハウテン州で、1日当たりの感染者の減少と検査での陽性率低下が確認されたとし、感染が約1か月でピークを迎えたもようだという認識を示した。
さらに、詳しいデータが必要としつつも、入院者や死者が過去の感染の波ほど増加しておらず、重症化リスクが限定的な可能性があるとした。これらの「ポジティブな情報」をもとに、NICDのシェリル・コーエン教授は「南アフリカでは疫学的に見て、オミクロン株はそれほど深刻ではない様子を示している」との見方を示した。
また、英インペリアル・カレッジが行った研究によると、新型コロナウイルスのオミクロン変異株への感染で入院するリスクはデルタ株への感染と比べて40~50%低いことが分かった。研究結果は22日に公表された。
「全般的に、オミクロン株への感染はデルタ株感染よりも比較的入院リスクが低いことが確認された」とし、同カレッジのニール・ファーガソン教授は、「いくぶんかは、明らかにいい知らせだといえる」と語った。
しかしながら、世界保健機関(WHO)技術責任者のマリア・バンケルコフ氏はオミクロン変異株について、確固とした結論を下すのに十分なデータはまだ得られていないと指摘。データはまだ「混乱している」と述べている。