プロ野球・東京ヤクルトスワローズのマスコット「つば九郎」のFA(フリーエージェント)宣言が話題だ。野球の独立リーグやサッカー・Jリーグのチームからもオファーが寄せられているほか、警察組織までも獲得の意向を表明している。
そんな中、「長野県歯科医師会」(長野市)のツイッターアカウントもオファーを表明。「健口大使」として獲得するべく、独特の語り口でつば九郎にアプローチしている。
「健口大使」として獲得したい
発端は2021年12月15日の「長野市歯科医師会」の公式ツイッターアカウントの投稿。県歯科医師会が「つば九郎」獲得に乗り出す、というウワサが存在すると投稿した。続いて、そのオファー内容について記された「内部文書」の画像を添付した。
画像は県歯科医師会がつば九郎に宛てて書いたという体裁の文書で、長野県民の「健口大使」として獲得したいとの意向が記されている。
「ものを飲み込む動作のことを"嚥下"(えんげ)といいます。ツバメの子どもが口を大きく開けて親から餌をもらい飲み込む様子から"燕"という漢字ができました。つば九郎様は、生まれながらに健口大使になるべき方なのです」
と、つば九郎がツバメであることにかけたオファー内容が展開されている。契約の内容として、県内への「別荘(巣)」作り放題、「くちばしのお手入れし放題」、信州そば食べ放題などを提案した。
翌16日、「長野県歯科医師会」のアカウントも同じ文書画像をツイート。21年12月中に作成されたばかりのアカウントだが、「長野市歯科医師会」にフォローされている。「既にご存知の方もいらっしゃいますが、正式に獲得に乗り出すことを表明いたします!」と投稿した。
県歯科医師会公式サイトによると、「健口」は口の健康のこと。健口の重要性などを広めるべく、「長野県民健口大使」の任命を実施しているという。スピードスケートの小平奈緒選手もこの健口大使を務めている。
「就職燕バサダー」「名誉店鳥」
このように、FA宣言中のつば九郎には様々な団体から大喜利のようなオファーが続出している状況だ。
例えば、東京栄養食糧専門学校(東京都世田谷区)のツイッターアカウント「東京栄養食糧 就職進路課」は12月13日に単年契約でのつば九郎獲得の意思を表明。「就職燕バサダー」という役職で「学生の応燕をお願いしたいです」とアプローチした。
銀製品を販売している宮本商行(東京都中央区)の公式ツイッターも、つば九郎獲得を検討していると12月14日にツイート。同社店舗の「名誉店鳥」としてオファーを提示するべく、社内会議で社長に進言したとしている。
警察からは複数のオファーが。栃木県警察の交通企画課は「永年1日交通部長」としてのオファーを12月13日にツイッターで提示。契約内容には「スーパーパトカー」乗り放題を提示した。警視庁の「交通総務課」も16日につば九郎へのオファー表明をツイートし、「栃木県警は、素晴らしい警察ですが、当庁を選んでいただけるものと思っています」とアピールした。