「eスポーツスクール」授業の中身に迫る 勉強や仕事にも生きる考え方

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ミスは失敗ではない

   ケイスケさんによると、「ぷよぷよに慣れているプレイヤーほど、自分のフィールドをほぼ見ていません。相手が今どんな連鎖を組んでいて、いつ仕掛けてきそうかを気にしています」。つまり相手のフィールドを見ながらでも、置きたい場所にぷよぷよを正確に置くスキルが必要になる。さらに、自分より早く連鎖を組める相手に勝つために、スピードを磨く特訓も欠かせない。がむしゃらに繰り返すだけでは強くなれないのだ。

「考えた分だけ遅くなるので、考えずに連鎖を組めるよう練習を重ねます」とケイスケさん
「考えた分だけ遅くなるので、考えずに連鎖を組めるよう練習を重ねます」とケイスケさん

   練習時には、課題クリアにつながる目標を設定させる。何がネックになっているか見定め、どう解決するかを自ら考えることで成長してほしいからだ。

「ミスを恐れる生徒が少なくないのですが、『このやり方では通用しないとわかった』のであり、次に生かせる経験やヒントを得られたととらえれば良いのです」

   業務改善を図るマネジメント手法「PDCAサイクル』を回すのと同じ要領だろう。日常生活や勉強、リアルスポーツにも生かせる考え方だ。もちろん、社会に出てからも役立つ。

   ケイスケさんは「受講生からは授業前、学校で出された宿題の進ちょくを聞いて、終えていなければゲームはやらせないようにしている」。ぷよぷよと勉強を並行しているプロもいると、具体的なプロプレイヤーの名前を挙げて叱咤することもあるそうだ。例えば、JeSU(日本eスポーツ連合)公認のプロ・SAKI選手は、現役大学院生。今も数学の研究に取り組んでいる。

   eスポーツスクールではテクニックだけでなく、ゲームとの適切な距離感や付き合い方も教えてくれるようだ。

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