長引く避難所暮らし、尽きない悩み 我慢しすぎると心身のバランス崩す

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数か月生活する場の認識がない

我慢をしなくていいところで耐える必要はない(写真提供:ピースボート災害支援センター)
我慢をしなくていいところで耐える必要はない(写真提供:ピースボート災害支援センター)

   日常生活で、避難所での悩み事は絶えない。

   まず食事。菓子パンやおにぎりも、初めはありがたいが毎日は食べ続けられない。辛嶋さんは、「10年前と比べれば、改善されてはいます」と話す。半面、栄養のある食事が十分に提供できているとは言えなさそうだ。解決には避難所を担当する行政と、保健師や管理栄養士の連携が必要になる。

   プライバシーやセキュリティーの面も、課題だ。滞在期間が長引けば避難者にとっては「家」なのに、外から無遠慮に入ってくる人もいる。一軒家で同じことをすれば住居侵入だ。コロナ禍により、密を防ぐうえで個室空間の確保が進んだが、今後状況が落ち着いたら「元に戻る懸念はあります」。

   現状では、避難所で「数か月にわたり生活する」との認識を、行政も住民も持っていない。近年は自然災害が激甚化し、自宅に当面住めなくなるケースが増えている。中長期の避難生活があり得ると考え、仮に1か月なら避難所暮らしを選ぶか、別の避難先を確保しておくか、事前に検討・準備しておくのがよさそうだ。

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