サンマが捕れない――J-CASTトレンドは2021年9月28日付で、こう報じた。あれから2か月以上が過ぎたが、サンマだけでなくほかにも「激減・価格高騰」と報じられた海の幸が増えてきた。
サケ、ウニ、カニ......。将来、日本の食卓から魚介類が消えてしまうのではないかと心配になるニュースが続々だ。
温暖化、水位低下
近年不漁が話題となるサンマは、今年もいい話が聞こえてこない。朝日新聞デジタル2021年11月12日付記事によると、「本州一の水揚げ量を誇る岩手県では10月末時点で、2年連続で過去最低を記録した昨年の同じ時期と比べ4割程度」と、かなり厳しい状況だ。地球温暖化による海水温の上昇や、海流の変化の影響を指摘する声が出ている。
同紙は10月17日、「北海道の太平洋沿岸の広い範囲で9月中旬以降、旬の秋サケやウニなどが大量死している」とも報じた。北海道ではあまり発生することのない赤潮が原因だという。サケの漁獲量が減ると当然、卵であるイクラにも影響が及ぶ。
これからの時期においしいカニも、不漁が伝えられている。人気のズワイガニ、中でもオスの「松葉ガニ」について、神戸新聞NEXTの2021年12月7日付記事は、この1か月、「但馬の漁船40隻が取った松葉ガニの総量はわずか110トン。過去5年平均に比べ半分近く減った」としている。
汁物でおなじみの食材・シジミも芳しくない。共同通信11月29日付の報道によると、滋賀県がその原因について、琵琶湖の水位低下で「一部地域で漁具が使用しにくくなりシジミの漁場を変更したため」と報告している。