犯罪の温床「ダークウェブ」
ランサムウエアなどを使う犯罪者集団は、「闇(ダーク)ウェブ」というところに生息している。その実態に迫った『闇(ダーク)ウェブ』 (文春新書)によると、インターネットは大別して三層に分かれている。最上層は、だれでも自由に検索などで利用できるサーフェイスウェブ。氷山で言えば、海上に顔を出している部分だ。
その下にディープウェブがある。IDとパスワードを使ってログインする。さまざまなウェブメール、ソーシャルメディアの非公開ページ、有料サイトなど認証が必要だ。
さらにディープウェブの奥底にあるのが「ダークウェブ」だ。深海の底の光の当たらない世界であり、闇市場、サイバー犯罪の温床だと同書は解説する。
「ダークウェブ」には、特殊な暗号仕立てのソフトウエアを使わないとアクセスできない。内部の情報は、一般的な検索エンジンでは引っかからない。知識のないユーザーはオフリミット。そこでは違法な商取引が日常化している。売られているのは麻薬、偽造パスポート、偽札、児童ポルノ、ハッキングツールなど犯罪がらみのもの。決済はビットコイン。