レンタカー店舗の閉店が相次いでいる。各社の公式サイトを確認すると、最近ではどこも開店情報よりも閉店情報が多い。
J-CASTトレンドは、その理由を明らかにしようと大手を含むレンタカー5社に取材した。
観光客減、テレワーク増
ニッポンレンタカーは、同社公式サイトの営業所新着情報で2020年6月以降の閉店情報が11件、新設が1件。同社広報は取材に応じ、
「コロナの影響による観光需要の低迷、テレワークの定着の高まりなどによる利用減少があります。総合的な需要の動向などを鑑みて閉鎖をしました」
と説明した。
タイムズカーレンタルの場合、公式サイト上での2020年以降の新規開店情報は、片手で数えられるほどだ。一方、閉店のお知らせは同時期で20件以上確認できる。
運営元のパーク24の担当は、新型コロナ流行以前から、閉店ではなく業態変更を進めていたと言う。カーシェアリングサービス「タイムズカー」への一本化を推進していたとの説明だ。
「2020年初めからの新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、レンタカーのインバウンド需要の減少を受け、『タイムズカー』へ移行していく計画を当初より早めると同時に、首都圏・関東圏を中心に、自宅の近くからいつでもクルマを利用したいという需要の高まりに応じて、タイムズカーの供給を増やす取り組みを積極的に行っております」
コロナ禍を理由としない会社も
羽田・成田空港と東京都内のトヨタレンタカーを運営しているトヨタモビリティーサービス公式サイトでは、2020年12月30日に都内1店舗が、21年3月31日に同9店舗が閉店となっている。一方、同時期の開店情報は見当たらない。
同社に取材をしたところ、「コロナの影響で需要が減少しました」と話した。店舗のバランスなどもあるが、コロナの影響が一番大きいとのこと。ビジネス利用客もテレワークで車を使う機会が減っていることが考えられるとした。
オリックスレンタカーは、2021年の新規オープンが8店舗に対し、34店舗の閉店のお知らせが公式サイトには掲載されている。展開しているオリックス自動車・広報担当の回答は、「特段コロナ禍だからというわけではございません」。
日産レンタカーは、11月、12月に新店2店舗の案内情報を出しているが、11月には6件が閉店したと公式サイトで報告している。日産カーレンタルソリューション・マーケティング部担当は、「日産レンタカー 臨時休業・営業時間短縮 実施店舗一覧」について、メールで回答、次のように答えた。
「コロナの影響での臨時休業は、海外からのお客様が減っておりますので、福岡空港国際線ターミナル店など数店舗となります」