「聞こえづらいと不便」会員の8割近く
NADABAN by HAL YAMASHITAのオーナーシェフ、山下春幸さんは、なるべく日常に近く、普通に食事できるようにとの思いから、プロジェクト参加を決めた。山下さんは「日本飲食未来の会」理事長の顔も持つ。コロナ禍によって、店舗の評価軸が「味」から「安全性」に変わりつつあるなかで、業界内のルール整備だけでなく、新技術の導入にも前向きだ。
Pairsを運営するエウレカ(東京都港区)が会員に行ったインターネット調査によると、座席間のパーテーションによる会話のしにくさ・声の聞こえづらさを「不便、不満に感じる」のは76%(有効回答数3588)にのぼった。
交際相手にのぞむ条件も、コロナ禍を経て変化したという。エウレカの広報担当者によると、年収や年齢、職業などよりも、一緒にいて気まずくないか、価値観を共有できるかといった内面が重視されつつあるという。
安心して会える環境づくりに向けた、今回の施策。パーテーションを希望する店舗は、「食べログ」を通じて申し込むことで、12月中旬からをめどに順次、無料配布されるという。今年のクリスマスは、去年よりちょっと近いコミュニケーションが取れそうだ。