選挙の世論調査でもインターネット 大手マスコミ、20年ぶりに新手法

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回収率は低下

   日経リサーチで、長年世論調査を担当してきた鈴木督久さんの近著『世論調査の真実 』(日本経済新聞出版)によると、新聞社による世論調査が本格化したのは戦後になってから。当時の調査方法は、占領軍のCIE(民間情報教育局)から未熟的だと指摘され、来日した米国の専門家による「スクール」で各社の担当者が猛勉強。数年で科学的な手法を確立したそうだ。


   その後の各社の選挙予測調査方法は、基本的にほぼ同じ。朝日が開発し、1964年に論文として発表した方式をもとにしているためだという。

   調査は長く、調査員よる面談方式で行われてきた。それを電話方式に切り替えたのは日経で、87年からだ。当初は電話帳をもとにして調査対象者を抽出していたが、掲載しない人が増えたため、97年から毎日新聞を皮切りに順次、電話帳に載せていない人も対象にするRDD方式に切り替わる。現在も訪問方式をとっているのは時事通信だけだという。

   しかしながら、内閣府の世論調査も含めて、大掛かりな世論調査の回収率はこのところ低下する一方。最近では5割を切ることが普通になっている。それだけに朝日のインターネットを利用した新たな試みは今後、各社の調査方式にも影響を与えることになりそうだ。

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