各社で予測記事に微妙な違い
今回の総選挙については、全国紙各社は選挙調査に基づく予測記事を投票日前に掲載している。各社は調査方法を明示。朝日は、インターネット調査会社4社に委託して実施し、全国で計35万3868件の有効回答を得たことを明かしている。
読売、日経、毎日は電話のみの調査。読売は、「調査は日本経済新聞社と協力して実施した。両社で基礎データのみ共有し、集計、分析、記事作成は両社が独自に行った。調査実務は日経リサーチに委託した」。
日経は、「調査は読売新聞社と協力して実施した」「基礎データのみ両社で共有し、集計、分析、記事化はそれぞれが独自にした。乱数番号(RDD)方式で無作為に作成した固定電話と携帯電話の番号に調査員と自動音声による電話をかけた」。
毎日は、「携帯電話の場合は、調査を承諾した人にショートメッセージサービス(SMS)で回答画面へのリンク情報を送付」など、各社は調査方法を明示している。
調査結果を伝えた紙面は以下の通り。
「自民、過半数確保の勢い」「公示前は下回る可能性」(朝日、10月26日)
「自民単独過半数は微妙」「立民増、維新勢い保つ」(読売、10月29日)
「自民 議席減の公算大」「与党、過半数は確保」(毎日、10月21日)
「自民、単独過半数の攻防」「与党過半数の勢い」(日経、10月29日)
自民が過半数を確保したので、全体として朝日の予測がもっとも当たった格好になっている。同社は「世論調査のトリセツ」で、「調査結果から予測した自民党の獲得議席は251~279。結果は259(追加公認を除く)でしたので、予測の範囲内でした」と振り返っている。