新型コロナ「日本は感染激減」の不思議 過去のパンデミックでも突如収束の例

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ウイルスが自滅?

   ただし、新規感染者が急減したのは、日本だけではない。インド、インドネシア、バングラデシュ、中南米などもピーク時と比べると大幅に減った。「週刊現代」によると、ケニアでも感染者数が激減している。国民のワクチン接種率が約3%であることを踏まえると、ワクチンの効果である可能性は極めて低い、と同誌は指摘する。

   そこで、このところ注目されている理由が、もう一つある。デルタ株に内在する特性によるものではないか、という見方だ。一種の「内部原因」説だ。

   朝日新聞によると、国内で広がったデルタ株はほぼ「AY.29」というタイプだ。海外ではほとんど検出されていない。アルファ株などよりも遺伝情報のエラーが多く、その結果として、ウイルスが自滅したのではないか、という趣旨の専門家の見方が紹介されている。ただし、まだ「サイエンスとしては弱い」とされ、専門家の間でも否定的な見方があるという。

   週刊現代によると、スペイン風邪など過去の大規模な感染症のパンデミックでも何度か「波」があった。増減を繰り返した後、突如、収束に向かっている。新型コロナでも、日本では過去5回の「波」を経験している。今回は、その間にワクチン接種が進んで重症化率は低下、飲み薬も開発された。

   新型コロナウイルス本体については、依然として未解明の部分があるが、社会的・人為的な対応は進み、治療や医療体制などの経験値も高まっているのが現状だ。欧米の感染状況からすると、おそらく「第6波」は来るだろうが、その時は「第5波」ほどひどくならないだろうと予想する専門家が多い。

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