「複合効果」説
NHKによると、政府分科会の尾身茂会長は9月28日、以下のような理由を挙げている。
▽連休やお盆休みなど、感染拡大につながる要素が集中する時期が過ぎ、拡大の要素がなくなった。
▽医療が危機的な状態となったことが広く伝わって、危機感が共有された。
▽感染が広がりやすい夜間の繁華街の人出が減少した。
▽ワクチンの接種が進み、高齢者だけでなく若い世代でも感染が減少した。
▽気温や雨など、天候の影響があった。
各メディアの報道によると、今のところ考えられている理由は大別して二つある。
一つは、ウイルス本体から見て外的な要因によるもの。ワクチンの効果があった、緊急事態宣言や医療危機で人々の行動が抑制され、警戒感も高まり人流が減った、マスクの100%近い着用......。社会的・人為的な防御策が奏功した、というものだ。急減は、それらの「複合効果」によるとされることが多い。
日本はワクチン接種がやや遅れたが、夏の感染拡大期に接種が進んだ。ワクチンは接種後、しばらくの間は効果が高い。したがって、感染拡大期にちょうど抵抗力が強い人が増えた、との見方も指摘されている。