深夜の東京・銀座に行列。並んだ人の目的は、ストリート系ファッションブランド「Supreme(シュプリーム)」とアクセサリーブランド「Tiffany & Co.(ティファニー)」のコラボレーショングッズだ。
シュプリームの象徴である四角いロゴの入ったTシャツ「Box Logo Tee」のコラボ版は目玉で、発売当日の2021年11月14日に完売したという。しかし、直後からフリマアプリ「メルカリ」での高額転売が見られた。J-CASTトレンドは、行列に並んだ男性と購入できなかった人物を取材。そろって「転売ヤー」への怒りを口にした。
店側の落ち度ではなく転売する人が悪い
シュプリームのBox Logo Teeは通常、白地のTシャツに赤い長方形がデザインされ、そこに白抜きで「Supreme」と書かれているのが特徴だ。今回のコラボでは、赤の代わりに「ティファニーブルー」と呼ばれる水色が使われ、背中には「TIFFANY & Co.」と黒でプリントされている。
取材にこたえた西川敏矢さんは、もともとシュプリームのファンだ。ティファニー銀座本店に11月12日16時ごろから並び始め、その時点では前に1人しかいない状況だったと話す。
発売日は14日。その2日前から並んだのは理由がある。
「先着順・事前販売を行わないと、ティファニーのサイトでアナウンスされたことと、すでに並んでいる人がいるという情報をツイッターで見たからです」
12日の店舗閉店後から人が増え始め、翌13日に始発電車が動きだすとさらに列は伸びた。
西川さんは発売までの2日間を並ぶつもりで準備したが、13日の開店前に店員が整理券を配り始めたと話す。自身はコラボTシャツを入手できたが、手に入れられなかった人もいるだろうと話した。
実は列に並んでいる間、西川さんは「転売ヤーらしき集団」を見た。直接確かめたわけではないが、本人たちの振る舞いや会話の様子から、ピンときたようだ。実際、Tシャツは発売直後からネットで高額転売されている。今回、店舗側の販売方法に疑問は示しつつも、店舗側の落ち度ではなく転売する人が悪いと指摘した。
「並んだもの勝ち」に
「k\jix」さんの場合は、Tシャツを変えなかった。ツイッター上で、店の前に行列ができる様子を画像付きで投稿していた。コラボの話題性と自宅からティファニーまで徒歩圏内であったことから、「私を含めsupremeファンに様子を届けようと思い観察いたしました」。
k\jixさん自身、購入する意思はあったというが、「オンラインで購入しようと思い、外れたら並ぼうかという軽い気持でいましたが、整理券が配布終了したため無理でした」と明かした。自身が入手できなかった商品が転売されていることについては、
「ティファニー側からウェブサイトで、並び状況によって開店時間の変更、整理券の配布はありますと書いてありましたが、詳細な時間は書いておらず、結果的に『並んだもの勝ち』の結果になり、転売ヤーの手に渡った事は遺憾です」
と怒っていた。
7700円が5万5000円
販売されていたTシャツの価格は7700円だったが、メルカリでは11月17日18時時点で5万5000円程度で取り引きされている。ツイッター上でも「転売代行」とプロフィールに明記するアカウントがティファニーコラボについて譲り先を探したり、利益を得たと投稿していたりする。
J-CASTトレンドは、ティファニーに今回の販売に際しての転売対策や、今後の見直し検討について11月16日にメールで取材した、すると、
「誠に恐れ入りますが、今回のSupremeとTiffanyのコラボレーションに関して、媒体の掲載は一切Tiffanyサイドは行っておらずご提供差し上げられる素材や情報が御座いません」
との回答だった。