男女の違いで生じている格差、「ジェンダー・ギャップ」をテーマにした映画祭が2021年12⽉4⽇から10⽇まで東京・渋谷のユーロスペースなどで開かれる。溝口健二監督の名作から最近の韓国映画や日本のアニメなど15作品が上映される。
男女差別が根強く残る国
この映画祭は、2011年から毎年年末にテーマを替えながら開催しているシリーズの11回目。日本大学芸術学部映画学科の三年生たちが主催している。作品の選定からポスターやチラシ、マスコミへの宣伝活動などすべて学生たちがやっている手作りの映画祭だ。これまでに「1968年」「天皇」「中国」「スポーツ」「宗教」「マイノリティ」など折々の時代状況に即した多彩なテーマを取り上げてきた。
今回は「ジェンダー・ギャップ」。日本では今年2⽉には東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗前会⻑による「性差別発⾔」があった。3⽉には、「⽇本の男⼥平等指数が世界で120位」というニュースが発表された。
「考えてみると、私たち学⽣もそれぞれがこれまで『⼥だから』『男だから』と理不尽に扱われてきた記憶があります。私たちの住む⽇本は、無意識な差別や偏⾒、特に男⼥差別が根強く残る国だと改めて思います」――ということから、「ジェンダー・ギャップ」をテーマにすることになった。