スマートフォン(スマホ)向け位置情報ゲーム「ピクミンブルーム」の国内配信開始から、はや一週間。2021年11月13日には、初のスペシャル・イベント、「コミュニティ・デイ」が開催される。
他の位置情報ゲームには、「ポケモンGO」、「ドラゴンクエストウォーク(以下、ドラクエウォーク)」がある。既にこれらで遊んでいるユーザーの中には、「ピクミンブルーム」を加えるか迷う人もいるだろう。ツイッターには、時間的に厳しい、スマホの充電が減りすぎるなど、消極的な声が多い。3ゲーム全てリリース日にダウンロードし、以来遊び続けているゲーマーに「並行法」を聞いてみた。
ポケモンGO歴5年、ドラクエウォーク歴3年の猛者
会社と自宅を往復する通勤時間、遠くの食事処へ行く昼休憩、そして帰宅後や休日のプライベートタイム。これらを上手く活用し、せっせと歩いてゲームを楽しんでいると語るのは、治験に関する情報発信を行う「インクロム」の公式アカウントツイッター担当「マスクマン」だ。あくまでも、「出来る範囲でやって無理はしないようにしている」。
【各ゲームの進行状況(全てリリース日に開始)】
ポケモンGO:16年7月6日~(レベル46)
ドラクエウォーク:19年9月12日~(11章9話開放)
ピクミンブルーム:21年11月1日~(レベル24)
まず、「ドラゴンクエスト」の世界と化した現実世界をプレイヤーが主人公となって歩き、モンスターを倒したり、「クエスト」を達成したりして冒険するドラクエウォーク。アプリ画面を立ち上げておかないと敵と戦闘ができず、経験値が入らないのでレベルもあがらない。マスクマンは「ウォークモードにしておけば、自動で戦闘をしてくれるので、画面を立ち上げたままスマホをポケットに入れて歩いています(省電力モードもあり)」。
次に、現実世界そのものを舞台にしてポケモンを「捕まえる」、「交換する」、「バトルする」ことができるポケモンGO。リストバンドのように腕に巻いてゲームと連携させて使う「ポケモンGO Plus」やボール型の「モンスターボール Plus」などのデバイスを別途用意すれば、スマホがスリープし、アプリがバックグラウンド状態になっていても遊べる。それらがない場合は、アプリを逐一立ち上げて利用しなければならない。
「ドラクエウォークでレベルをあげつつ、ポケモンGOでポケモンをゲットしたい場合、スマホが複数台あった方が便利のため、私は別々にやっています。もちろん、自分のためにも、他ユーザーのためにも、『ながら歩き』はやめましょう」(マスクマン)
「やることがない」のがいい
2ゲームだけでも大変そうだ。そこに「ピクミンブルーム」をプラスするのは厳しいのではないか。マスクマンは「ピクミンブルームは、基本バックグラウンド状態にしておき、たまに立ち上げるだけでいいので、並行しやすいと思う」と話す。その理由は、「求められることが少ない点」にある。
例えば、ポケモンGOでは、ジムに現れる「ボスポケモン」と呼ばれる強力なポケモンに、他ユーザーと共に挑む「レイドバトル」、ドラクエウォークでは複数人のプレイヤーで協力し、特定の地点に現れる強力なモンスターを倒す「メガモンスター討伐」などのイベントが発生する。どちらも、参加するにはジムやメガモンスター出現地に赴く必要がある。
ピクミンブルームにも、街中にあるキノコを破壊する「チャレンジ」がある。ただ、プレイヤーがキノコまで足を運ぶ必要はない。アプリ上のマップでキノコが見えさえすれば、そこへピクミンを送ることで破壊できる。同アプリは、ピクミンを育てて連れ歩き、街中を花一面にするのが目的で、バックグラウンド状態にしていてもピクミンが勝手に物を拾ってきたり、花を植えたりしてくれる。基本は放置、たまに遊ぶくらいのペースでいいのだ。
「そのため普段、川の土手を歩いているとか、犬の散歩でルートが決まっているだとか、純粋に『散歩』が当たり前になっている人には始めやすいゲームだと思う」とマスクマン。ポケモンGO、ドラクエウォークをやっていたが、やめてしまった人でも楽しめるのではと話す。
実際ツイッターには、ピクミンブルームについて「手軽」、「敵が出ない優しい世界」と評価するつぶやきが見られる。スマホ画面とにらめっこしながら歩かなくてもよいため、「やることがなく、散歩アプリとしてかなり良い」との声も。ゲームでストレスを溜めては元も子もない。