街を歩けば「tsukasa!!!」
その3:プロレスは国技
CMLLはアレナメヒコという日本武道館のような会場で、週に2、3回定期戦を行っています。街を歩けばプロレスショップだらけ。街の看板もルチャドール。地上波テレビはもちろん、雑誌や新聞にも表紙がほとんどプロレスでした。
一番実感したのは、メキシコで1試合しかしていない段階で、街を歩いていたら、
「tsukasa!!!」
とたくさんの人に声をかけられ、写真を撮ったのが両手で数えきれないほど。1試合しかしてないのにこれだから、メキシコ遠征最終日はとんでもなかったです。子どももプロレスごっこが当たり前。まさに国を挙げてのスポーツでした。
そんな国技だからこそ、日本ではやらないルチャ要素の技やポージング、コーナーにあがってアピールなどを行いました。今回の遠征は日本人選手が3人いたので、日本VSメキシコでの試合がほとんど。日本といえば礼儀正しいイメージなので、3人で両手を合わせてお辞儀ポーズ。これが大ウケで、子どもたちも会場でまねをしてくれました。
日本ではコロナの影響で声援禁止が多いけれど、メキシコでは対策を徹底した上で、声援はOK。久しぶりに大歓声や大ブーイングを浴びて、とても気持ちよかったです。観客席から声が聞こえるという、ちょっと先の日本の未来を体感してきました。
また、私の名前は「tsukasa」。これ、実はメキシコ人にとってとても覚えやすい名前らしいです。
メキシコのことわざで「micasa sucasa(ミカサトゥカサ)」があります。これは英語にすると、「my house your house」で「私の家はあなたの家。気軽にお越しください」という意味です。スペルは違いますが、「ツカサ」は「あなたの家」と発音が似ていて、みんなにすぐ名前で呼ばれました。