2021年10月31日、最高裁判所の裁判官に対する国民審査が行われる。有権者が「やめさせたい」と思う裁判官に×印をつける仕組みだ。×が有効票の半数を超えた裁判官は解職される。
つまり、国民には「罷免」の権利がある。だがそもそも最高裁判事は、誰がどうやって選んでいるのだろうか。
司法の独立は?
最高裁の判事は長官を含めて15人。長官は内閣の指名に基づいて天皇が任命し(憲法6条)、判事は内閣が任命する(憲法79条)ということになっている。
そこでいくつかの疑問が生まれる。法律関係の専門サイト「弁護士ドットコム」に以下のような質問が出ている。
「最高裁判所裁判官の任命を内閣が行うことになっているのはなぜなのでしょう? 三権分立の理念には反しないのでしょうか?」
「内閣に指名・任命される最高裁判所の裁判官が、政府の作った法律に違憲判決を出すのは容易なことではないのでしょうか? そうだとすると、制度に問題があるようにも思うのですがいかがでしょう?」
司法は、はたして独立しているといえるのだろうか、というのがこの質問の主旨だ。