コロナ禍でおせちの売れ行きが好調、しかも高価なセットが人気だという。昨冬は「巣ごもり需要で高級おせちが人気」という報道が多かった。2021年の今の時期も、同じようなニュースを目にする。
コロナとおせちの不思議な関係だが、一方でコロナ禍に関係なく「おせちを食べたことがない」層がいる。
雑煮は食べるが、買うと高いし...
和食レストラン「南渋谷 なみの上」のおせち「虹色宝箱」は、和牛のすき焼きや、ズワイガニ、イセエビに北海道産ウニがつまった豪華なものになっている。価格は2万5000円。京都市では、ふるさと納税の返礼品おせちが登場。寄付額が50万4000円でもらえる名門料亭・京都吉兆の「おせち」は、「蟹帆立松前漬」や「いくら醤油漬」が詰められているが、品切れ中(2021年10月22日現在)だ。
J-CASTトレンドは、東京・兵庫に住む20代と30代の男女4人に話を聞いてみた。
実家から離れ、都内で暮らす30代のAさん。「今年(の年始)は簡易おせちでした。我が家ではおせちの人気があまりなく、お雑煮がメイン」とのことで、高級おせち人気の報道について伝えると驚きを見せた。Aさんは好き嫌いが多いらしく、おせちに入った料理で食べられるものが少ないそう。Aさん家族はどう思っているのか、聞いてみると
「形式的なものだと思うので、みんな『あってもなくてもいい』という感じ。準備も面倒だと思います」
と明かした。
大学卒業・就職を機に上京したBさんは、20代。「ずいぶん幼いころに食べて以来、縁がないです」と話す。年末年始は、角煮やお雑煮で過ごしている。おせちを食べない理由については、
「買うと高い、作ると手間、それなのにあまりおいしくない」
とデメリットをあげた。角煮も手間がかかるが、「『食べたい』が勝つので作っています」。
神戸で暮らして8年目になる20代のCさんは、毎年実家で年を越す。だが、おせちは「食べたことがない」と話した。例年、祖母宅でオードブルを頼むそうだ。食べない理由は「考えたこともなかったです」。