中継見てなくても知ってる
当時を知る人々に取材した。首都圏に住む50代男性Aさんによると、テレビでパ・リーグの野球中継が今ほど充実しておらず、両球団にはあまり親しみがなかった。ただ外出時に流れてきたラジオ中継で試合の白熱ぶりを知り、自宅で続きを聞こうと帰宅。テレビで中継されており、ゲームを見届けた。「試合自体にドラマ性があり、手に汗握る攻防でした」。
50代男性Bさんは、生中継を見たわけではないが、当時の報道などで試合の盛り上がりは知っていると話す。またダブルヘッダーで最終戦の2試合目にまで優勝決定がもつれ込むことは珍しいため、記憶に残っているとのことだ。「野球ファンに限らず、ある程度の世代ならみんな知っている試合なのでは」と評した。
西武ファンだったという60代男性。当時はほとんど西武の試合しか見ておらず、「10.19」の試合は記憶にない。ただ、川崎球場については「いつも客が少なく、外野席で横になれるほどでした」と振り返った。