肝臓に障害引き起こす「エキノコックス」 愛知県知多半島で何度も見つかる

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北海道以外の感染例は

   厚労省サイトにある「犬のエキノコックス症対応ガイドライン2004」(2004年12月付)によると、エキノコックス属には、「多包条虫」と「単包条虫」を含む4種類の生物が存在する。日本国内(北海道)で流行が確認されているのは多包条虫で、愛知県が調査しているのもこの種だ。

   北海道以外の地区での多包虫症例は、2004年12月当時までに約80例報告。そのほとんどは、北海道か海外のエキノコックス流行地に居住した経験がある患者だが、流行地での居住歴がない症例も存在する。

   ガイドライン内の資料によると、1927年~2001年までに、「本州で感染したと考えられる症例」は、青森県で9例、宮城県で3例、東京都と長野県で各2例、秋田県、福井県、京都府、沖縄県で各1例あった。

   また国立感染症研究所の2019年3月29日の発表によると、ヒトのエキノコックス症例は、国内では1999年4月~2018年末までに425例が報告された。400例が多包虫症で、多包虫症のうち382例が北海道での届け出だった。

   北海道以外だと、東京都5例、青森県、神奈川県、愛知県が各2例、山形県、埼玉県、千葉県、福井県、三重県、大阪府、山口県各1例の届け出があった。推定感染地は、「国内392例、海外1例、不明7例」とのこと。どの都道府県で感染したと推定されているかは書かれていない。

   多包虫症400例のうち、283例は2006年4月1日~18年12月31日に報告されたものだ。この期間の集計に限っては、推定感染地がもう少し細かく記載されている。283例中279例が国内での感染と推定され、うち272例は北海道での感染とみられているが、7例は「都道府県不明」とのこと。

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