ワクチン2回完了は7割に迫るが
政府が新型コロナ対策として積極的に進めてきたのが、ワクチン接種だ。「希望する全ての対象者への接種を本年10月から11月のできるだけ早い時期に終えることを目指す」と目標を掲げ、10月13日現在で65.4%がすでに2回接種を終えた。
10月12日付山陰中央テレビ(電子版)では、取材にこたえた鳥取大学医学部の景山誠二教授は、感染者数の急減の要因として「その大多数はワクチン接種が進んだことが大きいと思う」と話している。ワクチンは、高齢者から順に主に自治体枠で予約を受け付けていたが、予約すら取れない人が多かった。その後、大規模接種会場が開設されたり、民間での職域接種が進んだりと、受ける場所と時間の選択肢が徐々に増えていった。
ただし、油断はできない。シンガポールでは、すでに人口の8割以上が接種を終えているが、接種後に感染する「ブレイクスルー感染」が広がっている。10月に入ってからも、現地では1日あたり3000人以上の感染が続くなど、厳しい状況にある。
現時点では感染者が激減しているとはいえ、今冬の「第6波」を警戒するよう、専門家は呼びかけている。