「三点セット」が必要
新型コロナ治療薬の開発は国内でも数社が取り組んでいる。塩野義製薬は9月27日、開発中の治療薬について、初期の治験を終え、中間に当たる第2・最終の第3段階の治験を始めたと発表している。来年1~3月の実用化を目指しているという。
新型コロナに、飲み薬が使えるようになりそうだという報道を受けて、インターネットでも歓迎の声が出ている。中には、ワクチン接種は躊躇していたが、飲む薬なら、という人もいるようだ。しかし、ワクチンは予防薬、飲み薬は感染してからの治療薬なので両者は全くの別物だ。
塩野義製薬の手代木功社長は、「日経ビジネス」21年3月31日号のインタビュー記事で、コロナ対策では「ワクチン、治療薬、診断薬」の三点セットが揃うことが重要だと説明。「そのような状況になるのは22~23年ではないでしょうか」との見通しを語っている。