ブランドひけらかし数珠を高額販売
また、「仏教セレブ」を名乗って実際にはビジネスをするアカウントも横行。今回処分されたのは、これらのアカウントだった。
グッチやヴィトンなど、高級ブランドで身を固め、解脱できていないどころか煩悩にまみれていたり、経典の上にアクセサリーや数珠を配置した写真を投稿しECサイトに誘導する仏教セレブも多数いる。購入したフォロワーからは「届いたものを調べたら、他店で3分の1の価格だった」など、苦情も寄せられていた。
中国では最近、中国当局がSNS運営企業に「過度に商業的」で「若者を食い物にする」アカウントを取り締まるよう指示。抖音は仏教セレブを処罰した理由を説明していないが、崇高な仏閣・寺院が資本主義に利用されている実態に、最近の規制強化を念頭に早めに手を打ったのかもしれない。
浦上早苗
経済ジャーナリスト、法政大学MBA兼任教員。福岡市出身。近著に「新型コロナ VS 中国14億人」(小学館新書)。「中国」は大きすぎて、何をどう切り取っても「一面しか書いてない」と言われますが、そもそも一人で全俯瞰できる代物ではないのは重々承知の上で、中国と接点のある人たちが「ああ、分かる」と共感できるような「一面」「一片」を集めるよう心がけています。
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