追い込み勢か先行勢か
カス丸 クリノガウディーは左回りにばかり良績があるから、右回りの今回は疑問視する声もあるじぇい。さて、堅い決着になるのか、台風一過後の大波乱になるのか、穴馬勢にはどんなのがいるきゃすう?
カスヨ 末脚自慢でいうと、昨年3着のアウィルアウェイもあげておくわ。昨年は4コーナーで一番後ろから追い込んできたわ。今年は外の13番枠に入ったから、さきほどあげたジャンダルムやタイセイビジョンと一緒になって突っ込んでくる可能性が大きいわね。昨年以上に先行勢が揃っているし前半が激流になることは必至だから昨年のような直線一気が見られるかもしれないわね。あと先行勢をあげてないんだけど、粘り残りがあるとするとファストフォースね。夏競馬の小倉競馬場であったCBC賞では52キロという軽ハンデを生かして1分6秒0の日本レコード勝ちよ。続く北九州記念では3キロ増を克服して2着と好走。勝ったヨカヨカとの斤量差4キロを考えると強い競馬だったわね。レコードはフロックなんていわれたけど、底力がある馬なのね。今回、ゴール前に急坂がある中山競馬場でどこまでやれるかがカギだわね。最後にメイケイエールかしらね。この馬は本当に「じゃじゃ馬」なのよね。たしかに能力は高いんだけど、レースになると自分の前に他の馬がいることが許せないんだわね。必ず引っかかり気味になって先頭に行こうとしてバテて負けちゃうのね。でもデビューからファンタジーステークスまでの3連勝の内容は未来のスプリント王者誕生を予感させるものであったのも間違いないのよね。能力高いクセ馬への対応力がナンバーワンともいえる池添謙一騎手が今回手綱を取るということで変わり身があれば怖い一頭になるわね。
ガジュマル爺 わしはまずエイティーンガールじゃな。アウィルアウェイとともに牝馬の代表的な追い込み馬じゃ。それにアウィルアウェイは荒れ馬場がダメじゃが、こちらは荒れ馬場をものともせんところが特長なんじゃ。台風の後という条件からすると、今回は一発あってもおかしくないはずじゃ。それと先行勢ではやはりモズスーパーフレアじゃろ。一番外の枠になったんじゃが、今回だけはこれが有利に働くはずじゃ。スタート直後のスピードはこのメンバーでもナンバーワンじゃから、これまでのように内ラチ沿いを先頭に立つんじゃなく、外側から先頭に立ったまま最後の直線に入り、そこから馬場の中ほどを走り抜ければ十分勝算があるはずじゃ。この馬の強みは二枚腰なんじゃ。速いスピードで先行し、なおかつ最後にもう一度スピードアップできるんじゃ。内側の先行勢は荒れ馬場で伸びないじゃろうし、外から来る差し馬勢を封じ込める末脚はこの馬特有の二枚腰で跳ね返せるはずじゃ。それと6歳にはなったが調教でも迫力満点じゃから衰えは微塵も見られんわい。
カス丸 うーん、台風の後の馬場状態と展開が難しいきゃすう。でもここは前残りありとみて、モズスーパーフレアを本命◎でいくじぇい。