「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」が、2021年9月25日にフジテレビで放送された。合間に流れたCMの中に、その内容とタイミングから厳しい声を浴びたものがある。ゲームアプリ「実況パワフルプロ野球(以下、パワプロ)」の「鬼滅の刃」コラボイベントのCMだ。
「無限列車編」のクライマックス。煉獄杏寿郎(れんごく・きょうじゅろう)の感動的なシーンが切り替わって、「パワプロ」キャラとして煉獄が登場する演出だった。ただCMに対するリアクションは、次第に風向きが変わっていったようで――。
名場面直後に「まさか我々が高校野球とはな!」
映画終盤、煉獄は、敵キャラクターの1人・猗窩座(アカザ)との激闘を繰り広げた末、致命傷を受けてしまう。それでも、主要キャラの竈門炭治郎(かまど・たんじろう)たちを鼓舞し、すでに亡くなった母親に「迎えられて」、息絶えた。
多くの人が感動し、涙を流したと評判の名場面だ。この直後に、CMが。
「よもや、よもやだ...。まさか我々が高校野球とはな!」
煉獄にこんな「宣伝文句」をしゃべらせ、インターネット上では「興ざめした」「空気を読め」とあきれたり怒ったりといった内容の投稿が多く見られた。ツイッターでは、放送から2日が経っている9月28日時点でも、「パワプロ」で調べると、録画を視聴した人の「悲しみの声」が投稿されている。