横綱白鵬が引退へ 多かった批判、iPad使い研究熱心、恵まれない子への優しさ

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なお「途上の人」

   白鵬自身は、横綱にまでなれたのは、「相撲の神様が認めてくれたから」だと語っている。朝田さんが「神様」の具体名を聞くと、すぐに「ノミノスクネね」と返ってきた。日本書紀によれば、野見宿禰は当麻蹴速(タイマノケハヤ)との激闘を制し、子孫が相撲司家となった。


   朝田さんはこの激闘について、「打撃技が中心だった。双方、殴る、蹴る、投げるの応酬」「スクネが倒れたケハヤを踏みつけ、腰骨を折り、殺害してしまった」と記している。

   現在の相撲からは考えられない荒々しさだ。白鵬の相撲については、勝った時の「ダメ押し」などが批判されたが、心酔する「相撲の神様」の凄まじさを顧みれば、可愛いものかもしれない。

   白鵬は、「立ち合い不成立」を主張し、審判部から厳重注意処分を受けたこともある。白鵬は語っている。

「いろいろなもの(批判)を経験して耐えて、ある意味、私も成長した可能性もあると思うんで。...人間て、死ぬまで勉強だというじゃないですか。まだまだ人生勉強かもしれないね」

   白鵬が尊敬するのは、戦前の名横綱双葉山だ。69連勝の記録のみならず、「心技体」がそろった不世出の横綱として後世に名を残している。残念ながら白鵬は63連勝に終わった。朝田さんは、「『品格と力量』を両立させる真の横綱道を求めて、白鵬はなお途上の人だ」と書いている。引退後の人生でさらに「心」を磨くことになるのかもしれない。

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