12月からブースター
今回のブレイクスルー感染の特徴の大きな特徴は、ワクチンを接種済みの集団で、クラスターが起きているということだ。抵抗力の弱い入院患者や高齢の入所者だけでなく、職員らも感染している。ある集団に対し、ひとしくワクチンの効果が弱まっている。
ワクチンはもともと100%の効力を持つものではなく、ファイザー社などの調査でも、2回の接種から時間がたつと効果が薄れるとされている。
日本では、医療従事者へのワクチン接種は3月ごろから、高齢者への接種も5月ごろから始まっている。個人差はあるが、早めに接種した人ほど、ワクチン効果は落ちやすい。
朝日新聞によると、厚生労働省は9月22日、「ブースター接種」と呼ばれる新型コロナウイルスワクチンの3回目接種(追加接種)について、自治体向けのオンライン説明会を開き、今年3~4月に2回目の接種を受けた医療従事者ら104万人について、早ければ12月に追加接種するという想定を示した。高齢者らの接種は年明けからの見通しで、自治体に準備を求めたという。
全国の感染者数は減少し、緊急事態宣言は解除の見通しだが、油断せずに感染予防を続ける必要がありそうだ。