新型コロナ感染で訴訟や和解金 会社や自治体の責任どこまで問われる

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   新型コロナウイルスで訴訟や和解が目立つようになっている。2021年9月17日には、遺族が勤務先を訴えた神奈川県の事例が各紙で報じられている。

   すでにコロナに関しては、いくつかの訴訟が起きているが、勤務先が訴えられたのは珍しい。

  • 感染予防対策は大切だが、なかなか収束に向かわない
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勤務先でクラスター、感染のち死亡

   朝日新聞によると、2020年3月24日ごろ、東京都内の財団法人でクラスターが発生。そこで働いていた男性(67)も発熱したため仕事を休み、4月5日に感染が判明した。男性が自宅で介護していた母親も感染し、母親は同19日、男性は同29日に病院で亡くなった。

   横浜市に住む妻(64)ら遺族3人がこのほど、勤務先の財団法人に計約8700万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。「従業員に対する安全配慮義務に違反した」と訴える遺族に対し、財団は「業務中にコロナに感染したと特定するのは困難」と反論しているという。

   こうした訴訟は、米国で先行している。すでに昨年4月には、コロナで亡くなった小売最大手ウォルマート(WALMART)の従業員の遺族が会社を訴えている。

   ウォール・ストリート・ジャーナルは同7月31日、「職場のコロナ死、遺族による企業提訴『第1波』」という記事で米国の状況を報じている。

   「死亡した従業員の遺族たちは、企業が致死性のウイルスから従業員を守らなかったと主張し、家族への補償を求めている。新型コロナに感染したが回復した従業員も、治療費や将来の所得の補償、その他の損害の賠償を求めて訴訟を起こしている」と、訴訟の続発を紹介している。

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