「魚釣り=ライフジャケット着用」
水難学会会長の斎藤秀俊氏が、21年9月3日付「アユ釣りの水難事故 9月は川の深みに注意したい」という記事で、詳しく解説している。
アユ釣りに適したポイントは「人の太腿から胸」程度の水深や、急に川底が深くなる場所。こうしたポイントに近づくため釣り人は川に入水する。この「急な深み」で転倒したりすると水難事故につながるのだ。
仮に流速毎秒1メートルの川で滑って転倒しても、しりもちをつくことのできる程度の深さなら「そうそう流されることはありません」。ただ、しりもちがつけないほどの深さで転倒すると、すぐに流されるという。膝から腰までの深さだと、場合によっては「流されてしまいます」。また腰から上の深さまでくると、「確実に」流される。
斎藤氏はアユ釣り中の救命胴衣の着用を推奨している。着装していれば呼吸は楽になり、救助を待ちながら「助けてくれ」と声を出すこともできるからだ。
岐阜県公式サイトは水難事故に関するページで、「『魚釣りをする際にライフジャケットを着用するべきか否か』を議論する余地はありません。『魚釣り=ライフジャケット着用』とご理解ください」と強く注意喚起している。
2021年7月6日付読売新聞オンラインによると、福井県警は釣りに行くときには「いつ、どこへ釣りに行くかを事前に周囲に伝える」「単独を避け、仲間と一緒に行く」という点に注意するよう呼びかけている。