コロナ「無症状者」増加が示すリスク ワクチン2回接種後でも感染広げる恐れ

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3割はウイルスを大量に持つ人

   新型コロナウイルスについては、「潜在感染者」が多数存在している、ということが以前からたびたび指摘されてきた。日本だけでなく海外でも同様だ。

   アジアの情報サイト「NNA ASIA」によると、香港では2020年4月21日~21年4月18日までの間に「隠れ感染」が約2万人いたと推定されている。記事の中で、中文大医学部の陳基湘教授(微生物学科)は、感染が確認された人と隠れた感染者の比率は、香港では約1:2と説明している。

   こうした「潜在感染者」は、無自覚のうちに感染を拡大させている可能性がある。日本ではすでに東京都世田谷区の調査で、「潜在感染者」の3割は、ウイルスを大量に持つ人だったことが分かっている。ウイルスを大量に持つ人ほど、周囲への感染力が強いとされている。

   先の日経新聞によると、9月1~3日の間に全国の新規感染者は約4万2000人。そのうち約6%に当たる2568人がワクチンの2回接種者だった。これはあくまで症状が出た人に占める割合。同紙は「2回接種後に感染した無症状者も多い可能性がある」ことから、「市中での検査数をより充実させる必要がある」と指摘している。

   政府の新型コロナウイルス対策分科会の尾身茂会長は15日の衆院厚生労働委員会で、「ワクチンを接種してもゼロにすることはできない。ウイルスとの闘いは続く」と語り、その期間については「神のみぞ知ることだが、2、3年プラス」との見通しを述べている。

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