フェイスブックジャパン(Facebook Japan)は、SDGs(持続可能な開発目標)の実現に向けて新しく始める2つのプロジェクト「SDGs診断~あなたに合ったSDGsアクションは?~」と、「Re-labelingプロジェクト」を、2021年9月16日に発表した。
この日行われた、メディア向けオンラインセッション。前半では、これまでに実施した、または実行中の環境問題や格差問題、差別問題の解決への取り組みを広報統括・森村泰栄子氏が紹介。その後、代表取締役・味澤将宏氏が、新しい取り組みの発表と内容の説明が行われた。
何をしたら良いかわからない人も多い
フェイスブックは、交流サイト「フェイスブック」や画像投稿サイト「インスタグラム」で、ハッシュタグや通知機能を利用しての発信や各種コミュニティーの支援などを継続的に行なっている。SDGs目標3番「全ての人に健康と福祉を」を達成するために、「新型コロナウイルス禍では、誤情報や陰謀論などのコンテンツ2000万件を削除しました」と森村氏は明かした。
同社内では、希望する社員が「ごみゼロ月間?30日間チャレンジ」を実施中だ。森村氏も挑戦中だという。「マイボトルやエコバッグを使うなど、ささやかなことですが取り組んでいます。かなり多くの社員が積極的に参加し、意見交換なども行われています」と説明した。
味澤氏からは、新しく始まる「SDGs診断~あなたに合ったSDGsアクションは?~」と「Re-labelingプロジェクト」の説明があった。この取り組みを始めるにあたり、
「日本でもSDGsという言葉を耳にするようにはなりましたが、一方で具体的に何をしたら良いかわからない人も多いです。アクションを起こすためのきっかけづくりとして、『SDGsの自分ごと化』をして行動しようというのが新プロジェクトの背景です」
と明かした。
「身近で興味の持てることから始めるのが大事」と味澤氏。自身はサーフィンが趣味で、海の近くに住んでいることから、週末のビーチクリーン活動から始めた。最近では、海洋保全の重要性を発信している財団「タラオセアンジャパン」の日本の理事として活動している。
「診断」は多くの人が楽しめるように
一つ目の「SDGs診断~あなたに合ったSDGsアクションは?~」について。そのねらいは、SDGsの「自分ごと化」を進めるため。味澤氏によると、「性格診断の要素を加えて、多くの人が楽しめるようにしました」。4つのタイプから、診断者の身近なコミュニティーを発見することができる。Facebook利用者でなくとも使えるようにと、フェイスブックジャパンの公式ページからの利用も可能だ。
二つ目のRe-labelingプロジェクトは、全国のこども食堂支援を行う「認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ」(東京都新宿区)とSDGs関連の活動を行うFacebookコミュニティーと共創していくものだ。味澤氏は共同で行うことについて、「(こども食堂は)『貧しい子どもだけが行く場所』という誤ったイメージがあります。それを払拭し、貧困対策だけではなく、多世代交流が行われる地域に開かれた場所という正しいイメージを広げるのが目的です」と明かした。
第一弾の活動では、父親による積極的な子育てを提案するNPO法人スーパーダディ協会(神戸市)と、こども食堂waiwai(東京都品川区)が協力し、こども食堂で「リラベリング発想ワークショップ&デリバリー絵本展」を9月22日に開催する。