国民の信頼得られる仕組みが必要
石橋氏によると、普及率の低さの一因は「国民の信頼を得られなかった」こと。20年6月のリリース後にも、通知バグや「Android」(スマートフォン向け基本アプリ)端末で正常に利用できないといった不具合が続き、信頼性は低下した。
もしもCOCOAの目的や位置付けを明確にした上で、十分な開発予算・人員を投入、さらにアプリの品質を担保し、国民の信頼を得るための広報活動を適切に実行できていれば、利用率は高くなり得たという。
今後COCOAが高い効果を発揮するためには、アプリの目的と目標などを定めつつ、国民の信頼を得るために「目標達成状況を管理・監督する組織を作ること」「状況を定期的に国民に報告する仕組みを構築すること」などが必要だという。ただ、こうした策を持ってしてもなお「感染抑制の効果を得られるかどうか疑問」とのこと。
「もしこういう体制を構築せず、無責任にズルズルとアプリの提供を続けるようなら、むしろ即刻(COCOAの)廃止を訴えたいと思います」