神奈川県鎌倉市の定番土産「鳩サブレ―」。黄色い箱にハトのイラストが描かれたパッケージはなじみ深い。製造販売を手がける豊島屋では、鳩サブレ―以外にもさまざまな「ハトグッズ」を売っている。
その商品名がどれも「シュールでかわいい」とツイッター上で話題になった。いったい誰がどういう意図で製作しているのか。J-CASTトレンドは、鳩サブレ―を販売する豊島屋に を取材した。
「消えない過去もたくさんございます」
ポーチは「ポッポーチ」。ランチバッグは「ランチポッポ」。エコバッグは「エコぽっぽ」。ほかにもレターセットは「鳩兵衛服きれたー」、マグネットは「鳩(きゅ)っついちゃうぞ」。ダジャレともいえるような商品名には、どこかしらに「ハト」の要素が入っている。
広報担当によると、実はこれらのハトグッズは全て、現在の同社四代目社長が考案している。社員はグッズのアイデア出しや製作には「ノータッチなんです...」。いつ、何が出来上がるのかは分からないそうだ。
2002年に初めて、鳩サブレーのチャームストラップ「鳩三郎」を社長が作り、それ以降続々とハトグッズは誕生した。ハトにこだわる理由は「鳩サブレーが主力商品であり、鳩は弊社にとって大切な存在であるからです」。
こんな名前のグッズも。
「鳩サブローの過去の消し方」
気になる...。商品説明欄には「好きな洋服やハートを入れてあそぼう!」とだけ書かれている。聞いてみると、これは色々なパーツが入っていて、着せ替えができる消しゴム。商品名の由来は社長に聞かないと分からないが、商品の台紙に
「よく消える消しゴムですが『消えない過去もたくさんございますので、ご使用の際には十分お気をつけ下さいませ』と(注意書きが)ございます」
と、意味深な回答だった。過去に何かあったのだろうか...。
社長は文房具が大好き
ひとつだけ、ハトの要素の入っていない名前の商品があった。「あぶらとり紙」だ。そのままだが、ひょっとして「とり」の部分がハトの要素をカバーしているのか。答えは、
「もしかしたらそうかもしれません」
やはり、社長に聞かないと、分からないそうだ。
シュールだが、グッズ自体はどれも愛らしくてかわいいものばかり。担当者によると、前述した「鳩三郎」は販売以降、客からいちばん人気とのこと。ちなみに、社長は文房具が大好きだそう。それもあってか、グッズの大半は文房具、とくに消しゴムが多い。
本来、これらハトグッズは鎌倉にある本店でのみ販売している。ただ、新型コロナウイルスで緊急事態宣言が発令されており、「買いに来てください」とは言えない状況。発令中のみ特別に、公式オンラインショップでも販売している、と担当者は話した。