新型コロナワクチン接種が進み、SNSにはその副反応に関する投稿が見られるようになった。発熱や痛みの訴えのほか、「準備するといい物」の報告もある。
副反応がひどい場合、ひとり暮らしだと頼れる人がそばにいない。準備をしても、不測の事態が起きたら――。J-CASTトレンドは、ひとりで暮らす20代の男女3人に取材。ワクチン接種後に困ったことを聞いてみた。
接種した腕を下にして眠った翌日
副反応として頻繁に言われる症状の1つに、2回目の接種後の高熱がある。取材に応じた3人とも熱を出したが、事前に対策を行っていた。しかし、実際に体験しないとわからないことはある。
男性のAさんは、一時は37.8度を出したという。困ったことは「仕事が止まったぐらい」で済んだ。食欲はなかったが、「せめておかゆやレンジ調理で手軽にとれるものは準備しておけばよかった」と振り返った。
女子学生Bさんは、2回とも熱を出した。備えは万全にしていたため困ったことはなく、むしろ「学校が公欠になるから、熱が出たの嬉しかった」と冗談めかした。ただし、「解熱剤が効かなかった友人」の話を明かした。
「ワクチンを打った方の腕を下にして眠ったら、次の日その腕が上がらなかったと言っていました」
ネコのごはんやトイレの片付けは必須
Cさんは女性で、ネコを飼っている。2回目の接種後は発熱、頭痛、腰痛で布団から動くのが難しかったという。また、食事はつらかったようだ。
「解熱剤を飲むために、胃に何か入れようとキッチンに向かうも、お茶漬けですら食べるのに苦労しました。結局、あらかじめ布団周りに置いていたゼリー飲料で2日間を過ごしたので、体重が減りました」
熟睡は困難で、「夜中に目が覚めた時に、体調よりもメンタル面がしんどかった」と話す。時間が時間なので誰にも連絡もできず、眠気が来るまで耐えるしかなかった。こうした時間をやり過ごすため、事前に動画配信サービスの視聴を準備していたが、スマホやテレビの光がきつく、まともに見られなかった。
なによりも、ネコの世話が必要だった。
「自分は動けなくても、ごはんやトイレの片付けはしなければいけないので、大変だった。必要最低限はかろうじて出来ましたが、かまってあげられませんでした。ネコはずっと鳴いたり、暴れたりしていました」
と振り返る。「事前に誰かに預ける、またはペットホテルを利用したほうがよさそうです」。
記者もワクチン接種は完了している。2回目の後、症状が出る前に解熱剤を服用していたが、夜には38.8度の熱を出した。下がりきったのは3日目の夕方。高熱の中、転倒の危険などを考えると入浴もできず、タオルと汗拭きシートでごまかした。