人流抑制に協力呼びかけられているが
海外では、大規模イベントで感染が拡大した例がある。サッカー・欧州選手権の決勝。英ロンドンの「ウェンブリースタジアム」で7月11日に開催されたが、8月20日の英政府の発表によると、試合日時点で2295人が、またスタジアム内とその周辺でさらに3404人が感染した可能性があるとのことだ。7月13日付スポーツ報知によると、約6万7000人の観客が参加していた。
厚生労働省の発表によると、国内の年代別の陽性者数の累計は9月1日時点で20代が36万6265人で最多、続くのが30代(23万7290人)と、若い世代に感染が拡大している。
厚労省や首相官邸はこれまで「3つの密(密閉・密集・密接)」を避けるよう国民に呼びかけ、屋外でも密集・密接に注意し、人混みに近づかないよう求めてきた。
8月17日にも、菅義偉首相は緊急事態宣言中デパートやショッピングモールといった混雑する場所の人数制限を呼びかけると記者会見で説明。国民に対して「日々の買い物といった混雑した場所への外出を半分減らしていただくなど、人流の抑制へのご協力をお願いいたします」と語りかけた。ただ、繰り返される緊急事態宣言に人々はうんざりし、もはや「お願い」は届いていないのが現状だ。