「2020 年ドバイ国際博覧会」(ドバイ万博)が、2021年10月1日からアラブ首長国連邦(UAE)・ドバイで開催される。日本政府は現在、日本館の出展に向けて準備を進めている。
2021年9月1日にはオンライン上で記者発表会を実施し、日本館の詳細を明かした。梶山弘志経済産業相ほか日本政府代表者らが出席し、抱負を語った。日本館PRアンバサダーの嘉門タツオ氏も登壇し、歌でドバイ万博をPRした。
ハラルに対応したスシロー出店
当初2020年に実施予定だったドバイ万博は、新型コロナウイルスの影響により1年延期となった。この状況下でも、梶山経済産業相は冒頭の挨拶で「すでに190か国以上が参加表明をしており、過去最大級の万博となる見込み」と明かした。
経済産業省国際博覧会上席企画調整官の菅野将史氏は、日本館の詳細について説明した。日本館では、「Where ideas meet(アイデアの出会い)」をテーマに、「日本との出会い」から「いのち輝く未来社会のデザイン」まで6つのシーンに分けて展示する。日本の様々なコンテンツを最新の映像技術などを駆使して表現し、来場者は各シーンを進みながらそれを体験できる。菅野氏は、今回のドバイ万博では、2025年の大阪・関西万博の橋渡しとなるよう、世界からドバイに訪れる来館者に対して、日本の良さを見せていくために企画した、と話した。
会場では、回転寿司チェーン「スシロー」も出店する。イスラム法上で食べることを許されている食品「ハラル」に対応したメニューを来場者にふるまう。また、コロナ禍での開催となるが、会場に直接足を運ばなくても世界中からアクセスできる特設サイトの開設も予定している。
嘉門タツオ替え歌披露
記者発表会の後半には、日本館PRアンバサダーの嘉門タツオ氏が登壇した。嘉門氏は、ギターを演奏しながら登場。「ドバイ〜鼻から石油〜」と、持ち歌のドバイバージョンを披露した。
開催まで残り1か月となった。現在の心境を尋ねられた嘉門氏は、今度はオリジナルの「ドバイ万博の歌」の「もうすぐバージョン」を熱唱。ドバイ万博の内容やドバイの国についての情報がふんだんに盛り込まれた歌詞で、しっかりアピールした。
嘉門氏は、大の万博好きでもある。当時小学6年生だった1970年、日本で大阪万博が開かれた。
「半年の開催期間の間に21回会場に足を運びました。(会場と)家が近かったので、その時からすっかり万博の虜です」
と幼い頃からの「万博愛」を告白した。
日本館では、デジタル施策としてバーチャル体験コンテンツ「avatarin(アバターイン)」による遠隔操作ロボット「newme」の導入を計画中だ。遠隔操作ロボットを用いて日本とドバイ万博日本館をつなぎ、離れた場所にいながら、館内を見学できる予定。嘉門氏は壇上でこれを体験し、一足先にドバイ万博を楽しんでいた。