輝かしい見た目とは裏腹に悲しい背景が
「光るブレスレット」を使った背景には、二年続けて中止に追い込まれた「夏のイベント」の影響がある。成瀬さんは、こう語る。
「このおもちゃは、夏祭りやフェスの時期に多く売れる定番商品なんです。しかしコロナ禍が長引き、販売する機会がなくなっています。今回使ったブレスレットは、本来2020年春に売る商品として19年に仕入れた分。現在、処分価格で販売中です。発光する薬液の使用期限である22年3月までに、少しでも活用したかった」
なお魔法陣の寿命は、ブレスレットが発光していられる約4~6時間。成瀬さんは写真や動画を撮った後に片付けたというが、一番の理由は「急に、怖くなったから」だという。
「魔法陣って、ゲームやアニメの中の世界と、異世界とを繋いで、人や悪魔、召喚獣を呼び出すのに使われることが多いじゃないですか。このままにしておいたら、何か出て来てしまうのではと......。放置するのはリスクが高いので、泣く泣く壊しました」
「恐ろしい何か」が迷い込んでこないように、作ったら責任を持って「片付ける」までが魔法陣遊び、ということだろう。