新型コロナウイルス対策の切り札となっているワクチン効果について、有効期間が意外と短いのではないか、という調査結果が次々と出ている。一時は1年と言われ、最近では半年説も出る中で、新たに「3か月」かもしれない、というデータも出てきた。コロナウイルスとの闘いは、想定よりも長引くことになりそうだ。
時間と共に効果が低下
愛知県豊明市にある藤田医科大学は2021年8月25日、ファイザー社製のワクチンを接種した大学の教職員209人を対象にした調査結果を発表した。名古屋テレビによると、血液中のウイルスに対する抗体の量を調査したところ、1回目の接種から3か月後の抗体の量は、2回目の接種から14日後と比べ、約4分の1にまで減少したという。
「接種後3か月ぐらいの時点で割と急激な減衰がみられて、その後少しずつ下がっていく」(藤田学園新型コロナ対策本部の土井洋平対策本部長)
年代別や男女別で抗体の量の平均値を比較したところ、年代・性別を問わず、同様の減少がみられたという。
名古屋テレビは、「ワクチンの効果が時間とともに低下している可能性がある」としつつ、「抗体の量の減少がどの程度ワクチンの発症予防効果に影響しているかは、今後も研究が必要」という同大の見解を紹介している。