対戦カード「マッチメーク」内緒の話 「ベストバウト」はこうして生まれる

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タッグ組んだ直後にタイトル戦で対決

   まず、選手の体調を考えます。お客さんにはわざわざ言いませんが、程度の差はあれど、試合や練習で生傷が絶えません。もちろん体のメンテナンスを行ってはいますが、ダメージが残っていることもあるので、違和感や不安がある時は、負担の大きいシングル試合を外す場合があります。

   次に話題性。

   タイトルマッチや「因縁試合」は、かなり前から選手同士で火花が散っていて、私に「あの選手と対戦させてください」と選手が懇願してくる場合もあります。2つ返事で「いいよ」と言える時と言えない時があるけど、お互いの熱気が成熟したり、今がベストな時期と判断したら組みます。そのような試合は同業者からみても、やはり面白い。

   私自身も過去に同日昼夜興行で、王者と挑戦者が逆のタイトルマッチでやり合い、流血。激戦の末、試合後は「友達になろう」とリング上で口約束。敬語を使ったら罰金500円を払う貯金箱を設置。貯まった頃には友達どころかリング外でも親友になり、「ベストフレンズ」というタッグ名で今も活動中です。私にとって最高にかみ合ったマッチメークでした。

   また、「昨日は一緒にタッグを組んで、今日はシングルで激突」という対戦カードになる場合もあります。昨日今日どころか、8月9日に行った横浜武道館での大会で私は、セミファイナルでタッグを組んだ相手と、続け様にメインイベントでシングルのタイトルマッチをしました。気持ちの切り替えが出来た要因は目的があったこと。

「目の前の相手に勝つ。ベルト死守」

   ただそれだけ。

   逆に「この選手とだけは試合したくない」と言う人もいます。プロレスは「けんか」ではないので、そこに信頼関係がないと判断された場合、事故に繋がるので組まれないこともあります。でも選手が「やりたくない」という相手ほど、お客さんは見たいって言いますよね!

   よく「プロレスには、シナリオや筋書きがあると言われますが本当?」って聞かれますが、人間が持っている喜怒哀楽をリングに反映させているので、その人の人生に嘘がなければ全てリアルです。

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