「処分なきに等しい」
J-CASTトレンドがスポーツライターの小林信也氏に取材すると、中田選手の処分期間は「短いでしょうね」と指摘した。
ただ、山口投手やウッズ選手のケースとは単純に比較できないという。この2~3年間で暴力といった不祥事に対する社会のコンプライアンス(法令順守)意識は、以前より高くなったからだ。こうした情勢の中、出場停止決定後10日で出場しているのは「処分なきに等しい」と断じた。
「(中田選手を)巨人がとってくれると分かった途端に(日本ハムが処分を)撤回した。そこが非常に不可解」
こうした事態が起きた背景には、「野球界全体がコンプライアンスや選手の風紀に対して非常に甘い」ことが挙げられると小林氏。選手に不祥事があっても、試合で「結果が出れば良しとする体質」やコンプライアンス意識の低さが何年にもわたって存在すると語った。
山口投手のケースでは、出場停止処分はシーズン終了まできっちりと課された。暴行の被害者が「第三者だったから」ではないかと、小林氏は推測した。相手はプロ野球関係者ではなく、対外的な事件だったことが、処分の重さにつながった可能性を示唆した。
対して、中田選手の場合はチーム内の事件だったことが処分の軽さにつながっているのではないかと分析。暴行の経緯・詳細は明かされておらず、「隠ぺいしたと言われてもしょうがない」とした。