「iPhone 13」新機能に期待するが スマホの進化そろそろ「行き止まり」では

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   「iPhone 13」(仮称)への期待が、インターネット上で高まっている。2020年は10月だったものの、新機種の発表は毎年9月に行われることが多い。

   2007年発売の初代iPhone以降、顔認証、3眼カメラの導入、ホームボタンや指紋認証の廃止、画面の大型化と、機能の追加や見直しを続けてきたiPhone。もはや、あっと驚くレベルの進化は難しいのでは――。

  • iPhoneはこれ以上進化できるのか
    iPhoneはこれ以上進化できるのか
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去年と比べてデザインが...

   ネット上では「iPhone 13」の様々な予想や憶測が出ている。まずは「画面内指紋認証」。ディスプレー上で指紋を読み取り、端末のロックを解除できる機能を指す。2021年1月16日付の米ブルームバーグは、アップルがこの開発を進めていると報じた。

   端末に保存できるデータ容量の増加も予想されている。米メディアサイト「MacRumors」8月17日付記事によると、米投資企業「Webbush」所属アナリストのダニエル・アイブス氏は、1テラバイトというデータ保存容量がiPhone13のハイエンド(上級)モデルに搭載される、と話している。これまでの最大容量は「iPhone XS」から登場した512ギガバイトで、1テラバイトだとこの約2倍だ。

   充電やデータ転送で用いられる「Lightningケーブル」廃止という説も。19年12月5日付の米メディア「AppleInsider」によると、中国の証券会社「TF Securities」のアナリスト・「Ming-Chi Kuo」氏も、21年秋に発売されるiPhoneではケーブルを廃止し、充電手段などを完全ワイヤレス化にするのではないかとの予想を語っていた。

   J-CASTトレンドは、スマホ・ケータイジャーナリストの石川温氏に見通しを聞いた。

   例年であれば発表が近づくと、中国のスマホケースメーカーから、新たなiPhoneケースの商品情報がネットを経由して流れてくることが多いという。iPhoneの形状が変わるなら、事前にアップルから図面を伝えられたメーカーは、それに合わせた品を製作する。ただ、今年はそうした動きがあまり見られないと明かす。

   新型コロナウイルスの影響で情報が出にくくなっている可能性があるが、石川氏によると、「今年のiPhoneは去年と比べてデザインが変わらないのではないか、という見方もできます」。

ハードの改良は限界ではないか

   iPhoneは2年に1度のペースで大きな「進化」を遂げてきた。だが、デザインなどが刷新された翌年の機種は、前年から形状や機能が変化しない傾向がある。2020年発売のiPhone12は5G(第5世代移動通信システム)へ対応し、デザインも大きく変化したことから、21年に発表されるiPhoneは以前とあまり変わらないものが出てくる可能性が高いと石川氏は考える。

   またiPhone13以降でも、これ以上画面を大きくする、カメラの画素数を上げるといったハードウエア面の改良は限界にきているのではないかと分析。ただ、進化の余地がないわけではない。

   まず、アップルは自社製のチップセットに力を入れている。スマートフォンの性能や機能に関わる重要な部品だ。iPhoneであれば、「Aシリーズ」と呼ばれるチップセットを開発してきた。

   今後は、「自社製チップでの戦いが進化のポイントになってくる」と石川氏。グーグルも21年秋に発売する「Pixel 6」には「Tensor」という自社チップを初めて搭載する。自社開発のチップセットの性能を競う流れになりつつあるのだ。

   チップセット性能が高まれば、撮影時の画像処理能力を向上させ、画質を上げることも可能。またスマホに搭載されたAI(人工知能)の性能が上がることで、ユーザーが次に使いそうなアプリを高い精度で推測してホーム画面に表示してくれる、といった利便性にもつながるという。こうしたユーザーのサポート面に「進化する余地があると思います」。

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