東京五輪の夜空を彩ったドローン アフガンでは兵器としての「裏の顔」

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デジタル化時代の戦士

   米軍撤退後のアフガニスタンについては、2021年4月20日のニューズウィークが予言的に書いている。「アフガンの戦場から米兵が去った後、殺人マシンによる『永続戦争』が残る」というのだ。

   同記事によれば、米国はすでに、「戦争マシン」を構築済みだ。大量の情報が収集・処理・共有により、世界中どこでも標的を見つけ出し、攻撃を仕掛けることができるネットワークシステムのことだ。地上部隊の現地配備はほとんど必要ない。攻撃はいつでも遠隔操作で可能であり、「永続戦争」になるのだという。約20か国で稼働している。司令部は、戦闘とは無縁で安全と想定される国々に設けられている。

   IT時代の戦争については、『超限戦――21世紀の「新しい戦争」』が先駆的著作として評価されている。中国の軍人・軍事研究者の共著だ。1999年の刊行直後に9.11テロが発生し、内外の専門家に注目された。2020年に角川新書になっている。アマゾンでは240の評価が付いているが、ほとんどが「星5つ」だ。


   著者たちは「『勇ましい武人がわが城を守る』時代はすでに過去のものだ」と言い切っている。

   「現代の兵器システムは彼らにずっと遠くにある戦場を提供し、視界の外から敵に打撃を与えるようになっている」「今日の世界では、度の強い近視眼鏡をかけた色白の書生の方が、頭が単純で筋肉が盛り上がっている大男よりもっと現代の軍人にふさわしい」「デジタル化部隊の戦士は、鉄血の武士が数千年の戦争で築き上げた揺るぎない地位に取って代わろうとしている」と、新時代の戦争と兵器、戦士の姿を予言していた。

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