子どもの口腔リスクと「唾液力」の重要性 小児歯科の専門家が講演

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唾液力向上のためには

   そして「唾液力」。唾液はカルシウム(歯の補修作用)やリゾチーム(抗菌作用)、成長ホルモンや糖タンパク(歯の保護)といった人体に有益な物質を含む。唾液をしっかりと分泌することで、体内への細菌・ウイルスの侵入、むし歯、歯周病、口臭を防ぎ、食べ物の消化を助ける作用がある。歯の成長も促進できる。

   ところが、最近はうまく唾液を分泌できていない子どもが増えている。唾液が出なくなる要因として、「水洗式咀嚼」が挙げられる。食事の時に食べ物を水分とともに流しこむ食べ方のことで、これを行うと唾液が出づらくなるという。

   量が多く質のいい唾液を出す「唾液力」の向上のためには、食生活を改善し、よく噛むのが重要だ。しっかりと噛むことによって、唾液は多く分泌される。

   岡崎教授は、「あいうべ体操」と呼ばれる体操も紹介した。大きな声で表情や口を動かしながら「あ・い・う・べ」と発音するもので、これを10回・1日3セット行う。唾液が出るようになる上、口呼吸の改善にもつながるという。

   また、口内の菌そう(微生物の集団)を変える「バクテリアセラピー」も有効だとした。セミナーでのオハヨーバイオテクノロジーズの説明によれば、バクテリアセラピーとは「『ロイテリ菌』などの良質な善玉菌を補給し、全身の菌バランスを整える健康法」とのことだ。

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