「パルスオキシメーター」はピンキリ
血中酸素濃度を計測し、症状の変化を観察できる「パルスオキシメーター」を個人で用意しておく必要はあるかも聞いた。東京都や神奈川県などでは、自宅療養者にパルスオキシメーターを貸与している。
石垣氏は積極的に推奨はしないものの、日ごろから健康状態を自分で管理するという観点で「あった方がいいとは思います」と話す。ただ、市販されているメーターの性能は「ピンキリ」だという。医療器具として認可され信頼性の高いものから、逆に認可を受けておらず、精度の低い製品まで存在するため、注意が必要だ。
信頼性が低いものを使うと、誤った酸素濃度の数値を見て過度に不安になったり、逆に症状の悪化に気付かなかったりと、混乱に陥る可能性がある。医療機器として認可を受けたメーターは家電量販店でも購入できる。
最後に、「かかりつけ医を持っていると心強いです」。というのも、今後自宅療養者が増えていくと、診療といったサポートを地域のかかりつけ医が行うようになると石垣氏は予想しているからだ。
事実、8月11日付のNHK NEWS WEBによると、東京都医師会は自宅療養者の健康観察といった業務に協力するよう発熱外来のある医療機関やかかりつけ医に求める通知を10日に出している。
普段から関係を持ったかかりつけ医がいれば、訪問診療や電話での診断などで今後「何かあった時に助けてもらえる可能性が高くなる」。石垣氏はそう指摘した。